冬から春にかけての気温変動や空気の乾燥は、髪に思わぬダメージを与えます。朝晩の冷え込み、暖房+乾燥、季節風…それらが「髪のパサつき」「静電気」「髪のまとまりが悪くなる」原因に。美容師としての視点から、今こそ始めたい“ツヤ髪キープ術”を、毎日のケア+サロンでの対策を含めて解説します。
1.季節の変わり目こそ「頭皮+毛先」の両方を意識
季節が変わると、頭皮の血行が滞りやすく、皮脂分泌のバランスも崩れやすくなります。
- 朝晩の冷え込みで血行が悪くなる → 頭皮に栄養が届きにくくなる。
- 暖房や乾燥した空気で皮脂が減少 → 髪を守るバリア機能が弱まり、キューティクルが開きやすく。
これが「まとまりにくい」「広がる」「ツヤがなくなる」原因に。
対策: 頭皮を優しくマッサージしながらシャンプーを、毛先には保湿力の高いトリートメントを併用しましょう。
2.“摩擦ダメージ”を日常から見直す
髪がパサついたり、キューティクルが乱れたりする原因の一つは“摩擦”。特にこの時期は、衣類・マフラー・枕・タオルなどの刺激が重なります。
- タオルドライをゴシゴシ拭く → キューティクルが剥がれる。
- マフラーやニットの摩擦 → 頭部外側の髪の毛がハネやすく。
対策: - 吸水性の高いタオルで“押さえるように”水分を取る。
- ナイトキャップやシルク枕カバーの使用を検討。
- ブラッシング時は毛先→根元の順で、静かに流すように。
3.ドライヤー&スタイリングの“温度+風速”を調整
暖房環境下では髪の温度も上がりやすく、さらにドライヤーで高温を当てると「必要な水分まで蒸発」してしまいます。
おすすめ:
- 風量・温度ともに“中温・中風”で髪から20cm程度離して。
- ドライ前に“熱プロテクト”のミストやセラムを使う。
- スタイリング後には“冷風”でキューティクルを引き締めてツヤ出し。
4.毎日の“栄養イン”&“睡眠見直し”で髪の内側からケア
外側からのケアが優先されがちですが、髪のまとまり・ツヤには体内の栄養・睡眠が大きく関与します。
- タンパク質(大豆、卵、魚)+ビタミンB群(玄米、ナッツ、レバー)を意識。
- 冬春にかけては「体が冷える → 血行悪 → 頭皮に栄養が届きにくくなる」ため、温かい食事・軽い運動も有効。
- 睡眠中は髪・頭皮の細胞修復が行われるため、就寝前の30分はスマホ・PC控えめにして“深い眠り”を確保。
これによって、翌朝の髪のまとまり・指通りが大きく変わります。
5.美容室での“季節対応プラン”を活用しよう
自宅ケアだけでなく、プロの手によるメンテナンスも重要です。特にこの時期おすすめなのは:
- 頭皮クレンジング+炭酸スパで血行促進&皮脂バランス調整。
- キューティクル補修トリートメントで“ダメージリセット”。
- 暖房・外気乾燥で硬くなった髪の質感を柔らかく戻す“質感チェンジ”施術。
TIP: 予約時に「乾燥・摩擦・暖房によるダメージを取り除きたい」と伝えると、美容師さんが季節メニューで提案してくれやすいです。
まとめ
冷え・乾燥・摩擦が重なる冬〜春の変わり目は、髪にとって“見えないダメージ”の蓄積期。
日々のケア(頭皮マッサージ・摩擦軽減・適切なドライヤー)+体内ケア(栄養・睡眠)+サロン利用で、「まとまる」「ツヤが出る」「髪が軽く見える」状態をキープできます。
今のうちから整えて、春先にも輝く“ツヤ髪”を、ぜひ手に入れましょう。

