第7回:「くせ毛の人がやるべきヘアケアとは?」

ヘアケア基本編
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こんにちは、今回は、「くせ毛」にお悩みの方向けに、毎日のケアで改善できるポイントを美容師の視点からお話しします。

「朝スタイリングしてもすぐ広がる…」
「湿気でうねってまとまらない…」

そんなお悩みの多くは、毎日のヘアケアでかなり軽減できます。くせ毛を“押さえつける”のではなく、“活かしながら整える”方法を、今日から始めてみませんか?


■ そもそも「くせ毛」ってどういう髪?

くせ毛とは、髪の毛の断面が“楕円形”になっていることが主な原因です。直毛は丸い断面をしているため、キレイに伸びますが、くせ毛はねじれたりうねったりしやすい構造を持っています。

くせ毛の種類はさまざま:

  • 波状毛(大きなうねり)
  • 捻転毛(ねじれた毛)
  • 縮毛(細かいカール状)
  • 連球毛(ボコボコした触感)

いずれも水分バランスが不安定で、湿度の影響を受けやすいという特徴があります。


■ くせ毛がまとまりにくい“3つの理由”

  1. 乾燥しやすい
    → くせ毛はキューティクルが不均一で、水分が保持しにくく、乾燥しやすい状態です。
  2. 髪の水分量がバラバラ
    → うねりが出る部分とそうでない部分で、内部の水分保持力が違うため、バランスが崩れやすくなります。
  3. 湿気でうねる
    → 外気の湿度が高くなると、髪の内部に余計な水分を吸収し、膨張することでうねりや広がりが起きます。

■ 今日からできる!くせ毛ケアのポイント

【1】保湿重視のシャンプー&トリートメントを選ぶ

「くせ毛=乾燥しやすい髪質」なので、保湿力の高い製品を選ぶのが基本。
「アミノ酸系」「しっとりタイプ」「ボタニカル保湿」などの表記があるものがおすすめです。

【2】髪を乾かすときは“根元→毛先”&風は上から

ドライヤーは根元から順に、上から風を当てるのがキモ。風の方向でキューティクルの整い具合が変わります。冷風を最後に使うと、よりツヤが出て、うねり防止にも◎。

【3】アウトバストリートメントを必ず使う

くせ毛の人に最も効果があるのが「洗い流さないトリートメント」。
ミルクタイプやオイルタイプで、髪の水分を保ちながら外部刺激から守ることができます。

【4】アイロンの温度設定に注意

毎日のアイロンでくせを抑えている方は、温度を160℃以下にしましょう。高温はキューティクルを壊して逆にうねりやすい髪に。ヒートプロテクトスプレーの使用も忘れずに。


■ くせ毛を活かすスタイリングのコツ

くせ毛は“敵”ではなく“味方”にもなります。うねりを逆手にとって、動きのあるスタイルに仕上げることも可能です。

  • ミディアムレイヤーで動きを出す
  • ワックスやバームで自然な束感を作る
  • セミウェット仕上げで抜け感を演出する

「くせ毛用のカット技術」が得意な美容師を探すのも、1つの方法です。くせを無理に抑えるより、活かしたほうが朝のスタイリングも楽になります。


■ NG習慣に注意!

以下のような習慣は、くせ毛を悪化させる原因になります。

  • 熱いお湯でのシャンプー(乾燥を加速)
  • タオルで強くこする(摩擦ダメージ)
  • 何もつけずに自然乾燥(乾燥による膨張)

少しの意識で、髪の扱いやすさは驚くほど変わります。


■ まとめ

くせ毛は、正しいケアをすることで、扱いやすく、魅力的な質感に変わります。「髪質を変える」のではなく、「髪質を活かす」方向へ。
髪は日々の積み重ねで応えてくれます。今日からは“抑え込むケア”ではなく“潤して整えるケア”を始めてみましょう。