夏の終わりのヘアケア~紫外線ダメージを残さないために~

日々の提案
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夏の終わりは、髪と頭皮にとって「一年で最も疲れている時期」と言われます。強い紫外線、汗や皮脂、海水やプールの塩素、冷房による乾燥…。さまざまな要因が重なり、気づかないうちに髪と頭皮はダメージを受けています。夏の余韻を楽しみつつも、秋から冬にかけて健やかな髪を保つためには、この時期のケアがとても重要です。美容室で日々お客様の髪を見ていると、夏の終わりに適切なケアを行ったかどうかで、その後の髪質やカラーの持ちが大きく変わることを実感します。今回は、美容師の視点から「夏の終わりにおすすめしたいヘアケア」について詳しくお話しします。


1. 紫外線ダメージの正体

夏の紫外線は髪の毛に大きな影響を与えます。紫外線は髪表面のキューティクルを壊し、内部のタンパク質や水分を失わせます。その結果、手触りがゴワつき、カラーが褪色しやすくなり、枝毛や切れ毛の原因にもなります。頭皮においても、紫外線は乾燥や赤みを引き起こし、フケやかゆみ、さらには抜け毛の一因になることもあります。顔には日焼け止めを塗っていても、髪や頭皮は無防備だったという方がほとんどではないでしょうか。


2. 夏の終わりに現れるサイン

「最近、髪がパサつく」「カラーの色落ちが早い」「頭皮がべたつくのに乾燥も感じる」――こうしたお悩みは、夏の終わり特有のサインです。実際、サロンで8月から9月にかけてのお客様を拝見すると、毛先の退色やごわつき、頭皮のトラブルが目立つことが多いです。特にロングヘアやカラーをしている方は要注意。夏の終わりにしっかりリセットできるかどうかが、秋冬の髪の美しさに直結します。


3. 自宅でできる夏ダメージリセット法

① シャンプーの見直し

夏は汗や皮脂で頭皮が汚れやすいため、洗浄力の強いシャンプーを使っていた方も多いかもしれません。秋口は逆に乾燥しやすい季節に入るので、保湿力の高いシャンプーやアミノ酸系シャンプーに切り替えるのがおすすめです。洗浄はやさしく、頭皮を潤すイメージで。

② 集中トリートメント

紫外線や海水でダメージを受けた髪は、内部補修が必要です。週に1~2回は、補修成分(ケラチンやCMCなど)が配合された集中ケア用トリートメントを使いましょう。毛先を中心にたっぷり塗布し、蒸しタオルで数分包むと浸透力が高まります。

③ 頭皮マッサージ

頭皮の血流を促すことで、夏の疲れをリセットし、健やかな髪が育つ土台を整えます。シャンプー時に指の腹で円を描くようにマッサージするだけで十分。サロン専売の頭皮用トニックやエッセンスを取り入れるのも効果的です。

④ ドライヤーの使い方

夏に汗をかいたまま自然乾燥していた方は要注意。濡れた髪を放置すると、キューティクルが開いたまま傷みやすくなります。タオルドライ後すぐにドライヤーで根元からしっかり乾かしましょう。風は上から下に向けて当てるとキューティクルが整い、ツヤが出やすくなります。


4. サロンでできるプロのケア

サロントリートメント

夏の終わりには、サロンでの集中トリートメントが効果的です。自宅用よりも補修成分が濃厚で、内部から髪を補強できます。特にカラーやパーマをしている方は、季節の切り替わりに一度プロのケアを受けるだけで、その後のまとまりやツヤ感が格段に変わります。

ヘッドスパ

紫外線や汗で疲れた頭皮には、ヘッドスパがおすすめ。毛穴の汚れを取り除き、血行を促進し、リラックス効果も抜群です。秋に抜け毛が増えると感じる方も多いですが、夏の終わりに頭皮環境を整えることで、季節性の抜け毛を軽減できます。

カットでリセット

毛先に強いダメージが残っている場合は、思い切って数センチカットするのも一つの方法。切れ毛や枝毛を放置すると、ダメージが進行しやすくなります。スタイルチェンジまではしなくても、「毛先を整えるだけ」で手触りや見た目は大きく改善します。


5. 秋冬に向けた準備

夏の終わりにケアを怠ると、乾燥の季節に入ったときにダメージが一気に表面化します。秋冬は静電気や乾燥で髪が広がりやすく、頭皮も敏感になります。だからこそ「夏の疲れを残さないこと」が、秋冬の美髪を守る第一歩なのです。


まとめ

夏の終わりのヘアケアは、紫外線や汗によるダメージをリセットし、これからの季節を健やかに迎えるための大切な習慣です。ポイントは、頭皮のケア・保湿重視のシャンプー・集中トリートメント・適切なドライ・プロのケア。美容室でのメンテナンスと自宅でのケアを組み合わせれば、秋から冬にかけて髪の美しさをキープできます。

季節が変わるように、髪や頭皮のケアも衣替えが必要です。夏を頑張ってくれた髪にご褒美をあげて、ツヤと潤いのあるヘアで新しい季節を迎えましょう。

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